ネコート式のんびり長期投資

のんびりと高配当株に長期投資していきます

高配当株に必ずしも必要ではない要素

高配当株投資をする時は、値上がり益を狙う様な他の投資と比べて重視するべき指標が異なる場合があります。

 

今回は、高ければ嬉しいものの最優先で重視しなくて良い指標について考えていきます。

高配当株に求められる要素

高配当株を選ぶ際は安定して配当を出してくれるかどうかが基準になるため、発展途上でこれまでにない技術開発や設備投資をたくさん行う会社よりも、一通りの設備投資が終わって配当を出す余力のある成熟企業が望ましいです。

 

また現在のトレンドを追いかけて消費者や投資家の注目を集める会社よりも、堅実に利益を出し続けた実績があり、加えて10年、20年後の未来に成功のイメージを持てる会社を選ぶべきでしょう。

 

具体的に高配当株を選考する際は事業を見たうえで、配当性向や自己資本比率の様な指標を見る事になりますが、無数にある指標のうち重視しなくても良いものはどんなものがあるか見ていきましょう。

①高い利益率

高配当株を評価する時にも利益率は重要で1株利益を示すEPSなどは重要になりますが、グロース株を評価するように高さを競うのではなく安定性を見る事が大切になります。

 

ROEで言うと10%前後もあれば十分で、景気の影響を受けにくい会社や他の指標が良い場合はもう少し低くても良い高配当株になり得ます。

 

逆に景気が良ければ高い配当を出したとしても不況時に配当を出さない事もある海運株などは、一般的な高配当株投資には向きません。

②高い流動性

市場で資産をどれだけ簡単に取引できるかを示すのが流動性で、日々の取引量(出来高)が少なかったり、そもそも発行済みの株式が少ないと思い通りの価格で取引できない場合があります。

 

ただ良い高配当株には発行済み株式数が少ない中小型株もありますし、長期で保有する場合は日々の出来高にはあまり注意を払う必要はありません。

 

売りは買いより難しいという言葉は有名ですが、高配当株の場合何十年も同じ株を保有していても問題ないので、これは大きなメリットと言えます。

③低いPBR

PBRは市場で評価されている株価が会社の純資産の何倍まで買われているか表す指標で、成長株は本来の実力の何十倍も買われる事もありますが、成熟企業の中には1倍を割り込むケースもあります。

 

一般的な株の場合はPBRが1倍を割り込むと割安と判断されますが、高配当株の場合はいつまで経っても1倍を割り込んだ状態で放置される「万年割安株」と呼ばれる現象がよく発生します。

 

ですのでPBRが低いからと言って割安とは言い切れませんし、逆に1.5倍程度でも優良な高配当株は存在するのでPBRは参考程度に見るのが良さそうです。

まとめ

株の評価をする時、その目的に合った指標を用いて選考しないと欲しい結果はなかなか着いてきません。

 

世の中に高配当&低配当性向で自己資本比率や利益率が高く、配当推移も堅調で、しかも景気に左右されない事業を持ち将来的にも安定しそうな企業があれば良いですが、そんな企業は残念ながら存在しないので、指標の優先順位を決めるのは非常に大切ですね。