ネコート式のんびり長期投資

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国民年金の商品性について考える

日本に住む方全員に関係のあるお金の話題に国民年金があり原則として加入することになっています。

 

今回は国民年金金融商品として見た時、どのような特徴があり他の資産とどう違うか見ていきましょう。

資産としての国民年金の概要

投資期間:40年

投資総額:約8,000,000円(16,000円×480ヶ月)

年間受給額:約800,000円

年リターン:10%

 

国民年金は原則として20歳から40年間、毎月16,000程度の国民年金保険料を支払う事で引退後は年額800,000円程度を受給する事ができるシステムです。

 

支払う保険料や年間受給額は例えば学生納付特例の未納があったり、受給時期の繰上げ(繰下げ)を行う事で変化するため少しアバウトな数字を採用しましたが、現在の国民年金保険料(月額)は16,520円、年間の受給金額(満額)は792,000円になります(2023年8月現在)。

 

また実際の受給額はその時の賃金や物価により変動するため、今から保険料を払い始める方が受け取る受給額はこれより多くなる可能性が高くなりそうです。

国民年金損益分岐点

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上のグラフのように国民年金は40年間払い続けて受給する権利を得た後10年程度で元が取れ、以降は黒字になります。

 

これが得に見えるかどうかは受給者の寿命の長さに左右され、極端な例で言えば年金保険料を払い始めて39年目に亡くなれば丸損になります。

 

制度自体が老後の備えに特化しているため、老後の計画に支障の出やすい長生きリスクに備えられる点は良いですね。

株や債券との役割の違い

国民年金を受け取る権利は株や債券と違って市場で自由に売買できず、元を取るのに50年程度かかるため通常の資産として見ると見劣りするという意見もあるかもしれません。

 

年金の強みは国が崩壊したり保険料を納める方が居なくなるといった極端な事象が起こらない限り受給が保障される点で、その時代の物価に見合った額を貰えるのも強みです。

 

株や債券は経済状況や金利の上下動により価格が変動し、凄まじい恐慌が来れば配当や利子が大きく減少する可能性がある事は気に留めておくべきでしょう。

まとめ

国民年金は日本に住むほぼ全ての方に関係のある年金で、冷静に計算すると元を取るのに50年程度かかりますが、老後の生活を支えるのに大きな役割を果たします。

 

各種年金を柱に現役時の貯金や金融資産を上手く組み合わせ、現役時と老後のバランスを取れる計画を練りたいですね。