高配当株投資をする場合、ついつい配当利回りランキングの上位にあるような銘柄に目がいってしまいますが、そのような株の中には株価がボロボロになっている罠銘柄の可能性があります。
そこで今回はあらかじめ罠銘柄を避けられるように、理想的な配当利回りについて考えていきます。
配当の本質
企業が配当金を出すと、理論上1株配当の値だけ株価が下落します。
つまり配当金の本質は、保有している株を1部利益確定したようなものなので、利益を十分に上げずに無理な配当を出し続けるとたこ足配当を出したり減配のリスクが高まります。
典型的な例はタバコ株として有名なJTで、無理をして高い配当をだし続けた結果、結局減配するハメになり株価もつられて下落してしまいました。
もちろんこういった配当利回りが6%を超える様な高配当株への投資を否定するつもりはありませんが、撤退時期を見誤ると衰退企業を塩漬けするという良くない状況になるため注意が必要です。
利回りの下限
配当利回りが高過ぎると不都合が多いことが分かりましたが、配当利回りが低過ぎるとそもそも高配当株とは言えないので他の手法で扱う株になります。
日本の有配企業の配当利回りは約2.2%なので配当利回り2.5%もあれば平均よりは配当を出していることになります。
実際は配当利回り2.5%は物足りないですが、成長性の高い中小型株や増配傾向にある株は将来高配当化する可能性があるのでこういった株の存在も重要です。
理想の配当利回り
日本企業の株価の成長率を5%と見積もり、毎年の日本のインフレ率を1%と仮定すると配当利回り4%であれば理論上株の価値を落とさず配当を出せる事になります。
また4%という数字はインデックスファンドを取り崩すときによく用いられる数字なので、長期的に運用してこの値以上の数字が出ていれば高配当株の運用としては成功だと思います。
まとめ
一般的な高配当株投資を行う場合、配当利回りは2.5%〜4%程度が理想的です。
高配当株でポートフォリオを組むと成熟企業が多くなりますが、成長性の高い中小型株や増配企業を上手く組み込んで長期的に取り組みたいですね。