ネコート式のんびり長期投資

のんびりと高配当株に長期投資していきます

中国式経済の欠点を考える

中国は国家体制は社会主義の形をとりつつも資本主義の経済構造を一部取り入れる事で、飛躍的な成長を遂げてきました。

 

しかし上辺だけ取り入れた資本主義と急激な成長により様々な面で歪みが生まれていて、

共産党の方針が最優先される

中国は事実上の一党独裁体制で政治経済だけでなく思想や信条まで統制し、経済的合理性より共産党の利益を重視する事も少なくありません。

 

例えば現実的には難しい経済成長率の目標を設定されても企業や地方自治体は確実に達成しなければならないので、不正会計の横行や無謀な都市計画を推進することで共産党の面子を保とうとします。

 

そして無理をして達成されたGDPを翌年また超える必要があり、年々難易度が上昇するので利益率の高い不動産業がGDPの3割近くを占めるなど歪な構造になります。

受給バランスの崩壊

中国は鋼材など特定の事業に対し補助金を出し企業の成長を促進させようとするのですが、需要をはるかに上回る生産を行う事で価格の値下がりを招き国際市場でも悪影響をだす事があります。

 

各社が売れないものを延々と作り続けると当然採算など取れるはずもなく、結果的に各国からダンピング紛いの行為と非難され最悪の場合政府の金をただ吸い続けるだけゾンビ企業と呼ばれる存在に成り果てます。

 

一般の企業は当然倒産しますが国営企業の場合はほぼ倒産しないので、国内の需要を回復させ生産量を適切な水準で抑える工夫が必要になりそうですね。

スパイ取締法の改悪

中国では2023年にスパイ取締法が強化されスパイ行為の取り締まり範囲が広がったのですが、何がスパイ行為にあたるのか分からないのが問題となっています。

 

中国国内で詳細地図を取得したり特定施設の写真を撮るだけで逮捕されるケースもあり、中国で働く駐在員は言動や行動に注意する必要があります。

 

情報を集めたり駐在するだけで怯えなければならない国でビジネスをするのは難しい上に危険ですし、外国からの投資も縮小していきそうですね。

まとめ

中国は多くの人口を抱えた巨大国家ですが中国共産党の掲げる理想が一般的な経済的合理性に反していて、長期で見てさまざまな歪みを生み経済に大きな悪影響を与えています。

 

他の国から見た時の旨みが減少すると外資が撤退し投資が減少するので、中国は持続的な経済成長に必要な事を学ぶ必要がありそうですね。