1970年の大阪万博は入場者数歴代2位の6400万人を記録し盛況でしたが、来年開催される万博はその半分以下の入場者数を見込んでいます。
時代が違うので単純比較はできないものの現代人は万博への興味がなくなってきているのは確かなので、今回は今の時代に万博が苦戦する理由を考えていきます。
技術への関心の希薄化
万博では毎回テーマに沿ったパビリオンを観る事ができ、最先端技術や未来の製品に注目が集まる事も多くあります。
ただ昭和の時代と比較して人々が未来の技術に憧れを抱く事が少なくなり、新しい家電や交通機関への興味もなくなってきたので、嘗ての大阪万博の様なテーマで注目を集めるのが難しくなりました。
今後の万博が1つのテーマを打ち出し、各国のパビリオンがその方向性に合わせた演出ができると全体の成功に繋がるかもしれませんね。
情報の入手難易度の低下
現在はネットを通じて欲しい情報がすぐに手に入るので、わざわざ現地に出向かなくても大量のコンテンツに触れる事ができます。
逆に実際に体験する事の価値は高まっているので、よく知られている情報でも見て触れられる方向性で展示を作っていくのが大切になりそうです。
幸い予算は潤沢にあるので、各国がここでしか見られない様な最新情報を持ち込み、来場者が出向くことで新しい発見が連続する様な作りになると良いですね。
国内からの不満
万博を訪れた観光客は他の観光地をついでに回ったり移動手段を利用する際にお金を使うため、様々な経済効果が発生し海外の観光客が予想を上回れば大きな利益をもたらします。
ただし万博は国費負担で開催地の自治体が負担する費用もあるため国民の理解を得る必要があり、特に建設構想が甘く当初の見積もりよりも負担が増えると万博に対してネガティブなイメージを持たれやすくなります。
2010年の上海万博の時の様に国内の観光客に来場して貰うのは集客数という面では重要なので、国は費用対効果をしっかりと説明する事が重要になりそうですね。
まとめ
万博は上手くいくと多くの観光客を呼び込む事ができるイベントで、宿泊施設や移動手段の利用による経済効果が見込めます。
ただし万博自体が少し古い形式なので各国と連携して1つのテーマを追求する必要があり、同時に費用対効果と万博後の土地の利用についても説明する責任があります。
少なくとも形だけ取り繕って内容がなかったり、建設計画が杜撰で費用が更に上がる展開にならない事を祈りたいですね。