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ニセコの観光戦略について考える

北海道のニセコ町は美しい景観とスキーやラフティングを楽しめる観光地で、近年外国人客の増加もあり地域経済が盛り上がっています。

 

ただ地域経済が盛り上がった一方負の側面も見え隠れしているので、今回はニセコと同じ様な戦略をとった時の良い面と悪い面を考えていきます。

ニセコについて

ニセコは北海道の虻田郡倶知安町虻田郡ニセコ町を中心とする通年観光リゾート地で、夏季はラフティングや乗馬・トレッキングを、冬季は各種ウィンタースポーツを楽しむ事ができます。

 

元々スキーと温泉を楽しめる観光地として知られていましたが、1990年代に移住したオーストラリア人の方が新たなアクティビティを考案すると共にニセコの良さを他の外国人に紹介し、口コミにより徐々に観光客の増加に繋がりました。

 

現在ではホテルや飲食店の客単価が大きく上昇していて、外資系企業が土地や店舗を買い取る動きが活発化する動きが見られます。

ニセコの観光戦略の良い所

ニセコでは英語による標識や看板を設置し、店舗には外国語で対応できるスタッフを常駐させる事でインバウンドによる収入を増大させ、また外国人富裕層の移住も実現しています。

 

高付加価値旅行者が飲食店や宿泊施設を利用する事で商品やサービスの価格を上げる事ができ、また新しい事業者のビジネスチャンスも広がります。

 

人口減少が問題となっている今日の日本では治安を維持したまま消費者を増やして税収を増加させる事は必要な事なので、今後他の地域でも同じ経済システムが機能すれば経済にとってプラスに働きそうですね。

ニセコの観光戦略の悪い点

急激にインフレが進む事で特にインバウンドの恩恵を受けられない一般の方の生活は苦しくなり、外国人が多数派を占めると日本語話者にとっては閉塞感を感じるかもしれません。

 

また外国資本の宿泊施設や店舗が増えると国内に落ちるお金は少なくなり、インバウンドによる利益が外国に吸われる形になる可能性もあります。

 

外から見た経済の好調さと実際に住んでいる方の満足度が両方とも良くなるとは限らないので、今後は自治体が主導して旅行者と住民が満足できる戦略を見出す必要がありそうですね。

まとめ

ニセコは外国人にとって魅力的な観光戦略をとる事で多くの外国人旅行者を呼び寄せることに成功し、大きな利益を得る事ができました。

 

ただしインバウンドによる利益を地域に還元する方法を考えないと、外国資本がニセコで外国人相手に事業を行うという構図になるかもしれないので、他の観光地では将来を見据えた戦略をとって欲しいですね。