日銀が17年ぶりにマイナス金利を解除したので、今後は経済状況によって利上げに動く事もありそうです。
利上げにより金融経済から日常の生活に至るまで様々な影響がでますが、今回は高配当株の価値がどう変動するか考えていきましょう。
金利が引き上げられるケース
各国の中央銀行は経済状況を注視し、インフレによる景気の過熱感が出てくると冷やし水の役割として金利を引き上げます。
金利が引き上げられるとクレジットカードの借入金率から銀行融資の利率まで引き上げられるので、人々は消費や投資に消極的になり結果的にインフレの問題が解消されます。
現在FRBが苦戦しているように現実の経済は予想通りに動きませんが、とにかく日本が金利を引き上げるケースはインフレ率が今より高い環境にありそうです。
リスクを取る価値はある
高配当株の保有目的は安定して配当を受け取る事にあるので、銀行金利が配当利回りに追いついてしまうと高配当株を売って銀行に資金を預ける動きが出てくるかもしれません。
ただ株式投資の本質は企業の事業を買う事にあり、企業が成長する事で株価が伸びますし配当方針によっては増配も期待できるため預金と単純に比較できません。
また高金利政策を取るような環境はインフレが進んでいる可能性が高いので、銀行金利で資産が増えるペースがインフレ率に負ける場合もある点には注意したいですね。
バリュー株は優位になりやすい
金融緩和政策時に比較的リスクが高い銘柄が好まれるのと逆で、金利が引き上げられ引き締め政策が行われるとバリュー株が好まれる傾向があります。
高配当を出す企業は設備投資が一通り終わった成熟企業が多く、企業の価値以上の株価がつかず結果的にバリュー株になりやすいので高金利環境は追い風になりそうです。
実際の相場では自己資本比率の低い銘柄は金利の影響を受けるなど様々な要素が絡みますが、若い株が不調な相場でも対応できるのも高配当株の強みですね。
まとめ
高金利相場ではかなり安全志向の方は預金に流れるかもしれませんが、基本的に高配当株は良い評価を受けやすくなります。
ただ今後利上げに動きそうな日銀とは違い米FRBは逆に利下げに動きそうなので、為替の変動に注意しつつ債券など他の資産の動向を含めて注目していきたいですね。