ネコート式のんびり長期投資

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ゼロ金利が続いた国の未来を考える

日本の政策金利は2000年頃から非常に低い水準で推移していて、最近ではゼロ金利やマイナス金利と呼ばれる状態になっています。

 

景気を活性化させようとしてから20年も経ってしまったという異常事態で、色々な弊害が出始めています。

 

今回はゼロ金利が続いた国が今後どうなってしまうか考えていきます。

金利を下げる余力がなくなる

景気を上向かせたい時の手段として富の再分配や新しい紙幣の大量印刷、金利の引き下げ等がありますが、ゼロ金利政策を実施している国は金利が下がりきっているので3つめの方法は使えません。

 

またお金を大量に印刷する方法は富の再分配よりも簡単に行えるので気軽に行われやすく、インフレが過剰に進むと別の苦労をする事になります。

 

理想的にはいくつかの方法を組み合わせたい所ですが、適正なインフレ率を目指したい政策立案者にとって金利を下げられないのは苦しいでしょうね。

②企業が低金利に慣れきってしまう

ゼロ金利により借入金の利子が低くなるので企業はそのお金を使って事業拡大等に利用できますが、普通なら潰れるべきゾンビ企業が生き残ってしまう側面もあります。

 

そして金利を少し上げただけで経営が成り立たない企業が増えると、ますます金利を上げにくくなる悪循環に陥ります。

 

営利企業は生産性を向上するために最大限努力するべきですが、保守的な経営でも生き残れる状況ですと競争原理が働かず革新的な技術・製品が生まれにくい社会になりそうです。

③政府が借金で乗り切ろうと考える

政府は気軽に赤字国債を発行する事が増えていますが、この動きが加速するとゾンビ企業の様に少しの利上げで金利負担を支えきれなくなります。

 

通常であれば支出を削減したり成長産業を伸ばす事で歳入を増やすべきなのですが、どうせ金利が低いからと赤字国債の発行を繰り返すと今よりも歪な金融政策をせざるを得なくなるでしょう。

まとめ

景気を刺激するために金利を下げる事は普通の事ですが、政府や企業がそれに慣れてしまうと良くない結果を招いてしまいます。

 

ただ、20年足踏みしていた事を一気に解決できないので、根気強く雇用の安定化と強い経済を目指した政策に期待したいですね。