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ロシア占領地への兵站攻撃について考える

ウクライナ軍は5月中旬頃からロシア占領下のドネツク州、ザポリージャ州、ヘルソン州にある高速道路を監視し、軍用トラックを集中して破壊しています。

 

今回はこの兵站への攻撃により起こった変化について見ていきます。

兵站攻撃の状況

ウクライナ軍は高速道路を監視しつつ軍用物資を狙ってドローンで攻撃し、ここ2週間ほどでその模様が記録された動画が多く出回っています。

 

ロシア側は最初のうち民間車両の通行を規制し軍用車両と生活必需品を運ぶトラックのみが通行できる様にしましたが、次第に民間のトラックで軍事品を運ぶ様になったためウクライナ軍の攻撃の対象は広がりました。

 

ウクライナ軍の参謀本部の報告によると普通車両及び補給車両の撃破数は5月中旬で200台程度、6月以降は400台を超える日も目立ち、輸送車両の正確な数は分かりませんが増加傾向にある事はわかります。

前線への影響

ここ2週間の前線で活発に攻撃が行われたのはロシア側が昼夜問わず戦力を送り込んで入るドネツク州のコンスタンチノフカくらいで、殆どの方面で前進は確認されていません。

 

これは補給が途切れた事で攻撃計画が頓挫していると考えられ、この傾向が良く現れている例がヘルソン州のキンバーン砂嘴で補給の途絶により多くのロシア兵が配置転換したと言われています。

 

一方でウクライナ側の反撃も限定的ですが重要拠点スラビャンスク東で奪還の動きが見られる他、北のスームィやハルキウでも牽制程度の攻撃がありました。

巻き添えを食うクリミア

ウクライナ南部に位置するクリミア半島はクリミア大橋が攻撃により劣化しているためか以前の様には使えず、半島の北に繋がる橋を通じて物資を調達していました。

 

ただ北に繋がる橋の3つの橋が複数回攻撃を受け、前述の様に民間車両に偽装して軍事物資を輸送した影響もあり、クリミア半島は深刻な物資不足に陥っています。

 

またウクライナ軍の無人機部隊のマディヤール司令官がロイターに語った所によると、7月頃にはクリミアに続く高速道路を完全に掌握しロシア軍の活動が難しくなるとの見方を示しました。

 

これ以外にもロシアの軍事ブロガーもクリミアの情勢への言及が増えているため、今後もクリミアの占領軍やパルチザン組織の動きには注目したいですね。

まとめ

ウクライナによる兵站攻撃によりロシアはコンスタンチノフカ以外の多くの前線で前進が停止し、攻撃計画が大きく後退しています。

 

また南部の兵站攻撃の際はクリミアにも注目する必要があり、今後クリミアが物資不足になればロシア軍が占領を維持できなくなるかもしれませんね。