4月25日頃からアフリカ西部の内陸国マリ共和国で反乱が起き、ロシアが支援している政府軍が潰走し東部の都市を全て失ったとの情報があります。
今回はマリの反乱について説明しつつ、今後のロシアに与える影響について考えていきます。
マリについて
マリ共和国は蝶の羽の様な形をしているアフリカの内陸国で、輸出の約7割をゴールドが占めている鉱業の国です。
元々はフランスが治安維持のため部隊を展開していましたが治安悪化を理由にロシアに引き継ぎ、2020年頃からロシアはここに旧ワグネルグループの残党を再編成した部隊を中心に1000〜2000人の兵力を配置しました。
その見返りにマリ政府からゴールドを受け取っていましたが、ロシアはシリアに持っていた軍港を失った事でアフリカ大陸へのアクセスが難しくなり影響力が落ち込んでいました。
突然の反乱
4月25日トゥアレグ族の反乱勢力FLAとアルカイダ系イスラム過激派組織JNIMが手を組み(総数約12,000名)、重要都市のキダルを包囲し戦闘なしに占領しました。
また26日以降にはマリの国防大臣がトラック爆弾により家族と共に殺害され、東部の都市(テッサリト、ガオ、ベール、モプティなど)が次々に占領され、首相はマリ西部に避難しました。
現在は西部にある首都バマコを巡る戦いが続いていますが、重要な採掘拠点は反乱軍側が抑えているため現時点でも大きな成果を出していると言えます。
ロシアに与える影響
ロシアは初戦のキダルから逃げの一手を貫き首都で防衛を行う方針だった様ですが、その過程で重要なゴールドの採掘施設を失いマリ政府からの信頼も失いました。
またロシアは24年末にシリアの戦いに敗れた事でアフリカに至る軍港を失ったため大規模な軍をマリに送る事が不可能になっている事も痛く、今回の様な反乱が別の地域でも起こる可能性が高まってしまいました。
具体的にはスーダンやモザンビークなど他のアフリカ諸国にも旧ワグネルグループの兵を派遣しているので、そういった資源国でロシアが追いやられる様な事があると政治的・経済的損失は更に増加しそうです。
まとめ
マリでは今月25日以降東部の都市が次々に反乱軍に占領されマリ政府は重要なゴールドの採掘施設も失い、支援しているロシア軍も追い込まれています。
シリアの軍港を失った事で援軍を送る事も難しく同様の事はロシアが協力関係を結んでいる他の地域でも起こり得るので、今後も様々な地域の情勢変化を追っていきたいですね。