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オルバン首相の失脚がロシアに与える影響

先週のハンガリー総選挙では16年続いたオルバン首相率いるフィデスは大敗し、親欧州の政党ティサが憲法を含め様々な法律を改正できる3分の2以上の議席を獲得しました。

 

クレムリンはオルバン氏を援護するため情報工作や認知戦を行い、選挙終盤には米バンス副大統領も応援に駆けつけましたが全ての苦労は無駄に終わりました。

 

今回はティサが選挙に勝利した事でウクライナとロシアに与える影響について考えていきます。

対露政策の変化

ハンガリーはEUとNATOに加盟していましたが親露的な政治体制を採っていて、ロシアの侵攻後も経済制裁に反対しロシアからの資源輸入を停止しませんでした。

 

今回選挙に勝ったティサのマジャル・ペーテル氏は親欧州的な考えがあり、現在止まっているウクライナへの16兆円規模の支援が動き出す可能性も大いにあります。

 

また最近スロバキアが費用の面からウクライナ支援に難色を示していますが、ハンガリーの政治思想が転換した事で考え方が変わるかもしれませんね。

ロシアの影響力低下

ロシアは2022年以降シリアやベネズエラ、コーカサスなど幅広い地域で影響力と権益を失い、中立国を欧州側につかせてきました。

 

今回のハンガリー総選挙の結果EU内に親露派の国はいなくなり、ロシアに味方するのはベラルーシや中国など東側の限られた地域だけとなりました。

 

またこの調子で取引先が少なくなると中国に石油を買い叩かれたり逆に半導体を高値で買わされ、より弱い立場に追い込まれる可能性もありそうですね。

次の国々

個人的に次に動きがありそうなのがカザフスタンなどの中央アジアの国々で、外交面ではロシアとの結びつきを弱め多角的な戦略をとり始めています。

 

またこの地域は北のロシア、南のイランに挟まれ情勢が不安定な事から、西のカスピ海からトランプ回廊を通ってトルコに抜けるルートが重要視される可能性があります。

 

問題はカスピ海の輸送能力が貧弱な点ですが、今後各国が輸送ルートに投資していけばカスピ海ルートの重要性が増し、ロシアを通る北側のルートの重要性が減少する事からロシアの影響力が更に弱まりそうですね。

まとめ

オルバン氏の敗北によりEUに親露派の国は居なくなり、対露制裁やウクライナへの支援が円滑に行える可能性が高まりました。

 

また今回の選挙でクレムリンは露骨な介入を行なったにもかかわらず敗れたため影響力の低下が明らかになったので、親露的な残りの国にも心境の変化があるかもしれませんね。