ハンガリーで現地4月12日に行われる総選挙では、16年続いたオルバン氏率いる与党フィデスが野党ティサに支持率で逆転され、政権交代が非常に高い確率で起こるとされていて注目されています。
今回は仮に政権交代が実現した場合、ハンガリーと欧州に起こる変化について考えていきます。
ハンガリー総選挙の動き
オルバン政権は自国がEUの加盟国であるにもかかわらずロシアのエネルギーに依存し、西側によるロシアへの経済制裁に反対するなど他の国とは別の考えを持っています。
一方野党第一党のティサは元フィデス党員のマジャル氏を党首にした事で与党の汚職が明るみになり、比較的親欧米でEUとの関係を修復するという考えがあります。
ハンガリーでは思想の異なる調査会社が支持率調査を行っているため多少のバラつきはありますが、概して野党ティサが与党フィデスを10ポイント以上リードしており政権交代が確実視されています。
政権交代が実現した場合
政権交代に至った場合1番影響が出るのが欧州諸国との関係改善で、これまでハンガリーの反対で滞っていた取り決めや各種支援が動き出す事が期待されます
例えばウクライナに対しては今年から来年にかけてロシアの凍結資産を活用した16兆円規模の支援がハンガリーの反対により止まっていたので、これが動き出すと軍事・人道両面でウクライナを助ける事ができます。
また今後もEUやNATOで足並みを揃えて行動する事ができる様になり、米国との交渉や環境問題に対しても一丸となって対応する事ができそうです。
個人的な懸念
ハンガリーの憲法など多くの法律は議会の3分の2以上の賛成がなければ改正できず、単純に過半数を取っただけでは思い通りに国政を進める事ができません。
例えば予算評議会という国会で通した予算を審議する機関があるのですが、ここにはオルバン氏の息のかかった人物が配置されているので最悪の場合彼らの任期が終わるまで思った様に予算が組めない可能性もあります。
総選挙直前の非政府系メディアの調査では僅かに3分の2を上回る結果が残っていますが、蓋を開けるまで分からない状況なのでティサがどういう勝ち方をするかにも注目したいですね。
まとめ
ハンガリーの現政権はNATOで反対意見を出す事が多かったので、仮に親欧米政権が誕生すれば欧州全体に良い影響を与えます。
ただ憲法を含め多くの法案は議会の3分の2の承認が必要なため、ティサが政権を取るにしてもその勝ち方が重要になりそうですね。