プーチン大統領は今月初めに未占領のクピャンスクやポクロフスクの占領宣言を行いましたが、実際には占領できていないので前線の兵士達は混乱しています。
今回はロシアのプロパガンダによりロシア軍に発生している悪影響について考えていきます。
ロシア上層部の占領判定
ロシアは一度兵士が侵入した場所(係争地)を占領地と判定している様で、更にウクライナの占領地に浸透して旗を掲げる動画を撮影する事で占領を偽装するケースもあります。
例えば占領宣言されたハルキウ州クピャンスクでは一時期有効な浸透ルートがあり現在でも市内中心に数十人のロシア兵がいると考えられますが、占領には程遠く実際にはウクライナ側が掃討作戦を行っています。
こういったチグハグな状況は現場の将校が上層部に良い報告をするため発生していると考えられ、ロシア側の作戦計画が大きく狂っています。
兵士の配分
占領宣言を先走って行ってしまうと、他の戦線に優先的に兵士が振り向けられ、兵力不足になって占領が進まない事があります。
今年最大の激戦地となったドネツク州ポクロフスクでは浸透作戦がうまくはまり、11月末には市内を南北に分ける線路の南側をロシア側が占領しましたが、そこで占領宣言を出してしまったために今でも戦況が膠着しています。
結果的に偽情報によりウクライナと西側諸国に圧力をかけようとする取り組みは兵力の逐次投入という最悪の形となり、非常に効率の悪い作戦になってしまいました。
情報の信用性の低下
嘘ばかり発信するメディアの信用が落ちるのと同じでプロパガンダにまみれたロシア側の情報は鵜呑みにできなくなり、位置情報付きの映像でもただ旗を立てただけであったりAI制作の可能性もあるので慎重に検証する必要があります。
また計画が上手くいっているという話が嘘であるなら、今後の占領予測も当てにならないという事になるので、親露的な米トランプ大統領の意見にも影響が出る可能性もあります。
ロシア国民から見ても軍上層部が戦果を誇張して伝えると戦争の実情が歪んで見え、兵役に就く方やその家族の人生も大きく狂わせるかもしれませんね。
まとめ
ロシアは早すぎる占領宣言を行ったために前線では混乱が生じ、ロシア側の戦況図と実態との乖離が大きくなっていると思われます。
また偽情報を出しすぎると軍部やメディアの信用も失墜し、この状況が続けば諸外国やロシア国民の判断が狂わされるかもしれませんね。