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ロシアに反発する周辺諸国

ロシアのウクライナ侵攻以降旧ソ連地域を中心にロシアへの反発が強まっていて、以前からジョージアなど実効支配を受けている地域でその傾向がありました。

 

今回は最近特にロシアと関係が悪化している国を取り上げていきます。

アゼルバイジャン

カスピ海に面しロシアと国境を接するアゼルバイジャンは、昨年12月に民間の旅客機がロシアの防空ミサイルの誤射により墜落した事件により対露感情が悪化していました。

 

また最近では今年6月末にアゼルバイジャン人2名がロシア当局の捜査の過程で死亡したとして、複数のロシアメディア関係者を拘束するという事案が発生しています。

 

コーカサス中央アジアの国々はロシアに従属的な態度をとっていましたが、ここ数年でロシアの影響力が落ち込んだ事で反発する動きが加速している様です。

アルメニア

アルメニアアゼルバイジャンの南西に位置する南コーカサス地域の国で、ソ連崩壊の直後から複数回アゼルバイジャンと軍事衝突が起こりました。

 

アルメニアはロシアの軍事力を後ろ盾に戦っていたのですが、2023年の戦いでロシアは支援を行わなかった事でアルメニアは敗戦しロシアへの不信感が増しました。

 

これによりアルメニアはロシアの集団安全保障条約機構(CSTO)からの脱退を決意し、今年に入ってロシアのウクライナ侵攻に反対する立場を表明しています。

 

アルメニアアゼルバイジャンがロシアと敵対すると、ロシアから中東への陸路は情勢が不安定なジョージアに限られるので、場合によっては中東の影響力が更に低下する可能性もあります。

チェチェン共和国

チェチェンソ連崩壊後の1994年から2009年の間に2度の大きな紛争があって武力によりロシアに組み込まれた国で、現在でもチェチェン内では反政府主義者やイスラム過激派が多く存在しています。

 

現在の所は首長のラムザン・カディロフ氏の独裁的な政治体制により比較的情勢は安定していますが、カディロフ氏は肝臓と腎臓に問題を抱えているという報道があり、彼が後継者に後を譲れば情勢が悪化する可能性もあります。

 

通常の場合暴動や反乱が起きてもロシア軍に鎮圧されますが、ウクライナで兵力を消耗しきった状態でそれが起こればチェチェン人部隊が離反したり周辺諸国の対露感情に影響を与えるかもしれませんね。

まとめ

現在はコーカサス地域で対露感情が悪化していてロシアの元友好国や押さえつけてきた国が距離を置こうとする動きが出ています。

 

また今回は触れませんでしたがキルギスがロシア語の優先度を下げる動きがあったり、ベトナムが西側装備の購入を検討するなどアジアでも動きがあり情勢は刻々と変化しています。

 

こういった動きがあっても現在のロシアは気にも止めないと思いますが、今後何年もウクライナ攻略に手間取ると思わぬ形で足をすくわれるかもしれませんね。