高配当銘柄は特定の業種にある程度偏っていて、例えば建築や商社、銀行の株は伝統的に高配当株投資家に好まれてきました。
ただ高配当株が多い業種でも変わった特徴があり扱いにくいグループがあるので、今回はクセの強い業種について見ていきます。
①食品関連業
日本の食品製造業では自社製品を用いた優待を出す会社が多くありこの業種の特徴にもなっていて、優待をメインに投資している方にはお馴染みの業種となっています。
優待については各投資家の方針によって意見が別れる所ではありますが、単純に配当だけを受け取りたい投資家には優待品を出すコストを配当や設備投資に回して欲しいと思うかもしれません。
また気象災害や輸入規制で特定の食材が手に入らなくなると大きな打撃を受けるので、同じ業種でもダメージの入り方に差が出る点には注意したいですね。
②海運業
海運業は運河の通行料など外部環境の影響を強く受ける業種で、好況な場合は配当利回り5%以上の超高配当化する場合もありますが、逆に不況だと無配転落する場合もあり非常にムラが大きいのが特徴です。
情勢が変化した時に大きく株価が変動するため短期取引で大きな利益を狙う手法や、高配当を一期分だけ受け取る手法もありますが非常にリスクが高いので投資の上級者〜プロ向けの業種と言えます。
ちなみに現在の海運業界は好況期と言ってよい状況ですが、海運株が落ち込む時は株価が4分の1程度まで下がる可能性もあるので、事前に対応を考えておく事が重要になります。
③保険業
保険業は他の金融業と比べても顧客からの信用が大切になり、今年不正問題が大きく取り上げられた有名企業の様に一度悪いイメージが着くとそれを払拭するのに長い時間がかかります。
また昨今の投資ブームの影響で支出の見直しが注目されていて保険内容を見直したり不必要なものを解約する動きがあり、こういった保険を重視しない層が増えてくれば保険会社の経営は今より苦しくなりそうです。
保険が必要とされなくなると別の事業にも力を入れる会社も増えそうなので、その保険会社が実質的に何の会社なのか事前に把握する事がより重要になりそうですね。
まとめ
高配当株には少し扱いにくい特徴のある業種があり、それを押さえておかないと想定していない株価推移に動揺するなど困った事になります。
よく調べる事で理想と現実のギャップを小さくできるので、買った後で想定外の状況になる事は避けたいですね。