高配当株と言えば建設業や銀行、商社、通信系の会社が有名で、個別株だけで高配当株投資を行おうとするとこれらの会社に偏りがちになります。
今回は比較的マイナーながら良い高配当株がある業界について紹介していきます。
①水産・農林業
ほどほどの高利回りで配当性向の低い銘柄が多いのが水産・農林業で、代表的な銘柄はマルハニチロやニッスイ、アクシーズなど粒揃いです。
これらの銘柄は気象条件や水揚げ高など他の銘柄と別の要素で株価が動く事があり、景気敏感な銘柄がダメージを受けている時でも株価が下がらない可能性があります。
ただ家畜特有の伝染病や風水害など他の銘柄とは異なったところに気を向けないといけないのは注意ですね。
②ガラス・土石製品業
かなりの高利回り銘柄があるのがガラス・土石製品業で、値動きが激しい高配当株である黒崎播磨や知名度が高く安定感のあるTOTOが主力です。
各社が持っている独自の加工技術が競争優位性を形成し、大きな設備投資を行わなくてよくなった会社からは高配当が期待できます。
ただ有名な会社でも癖が強い値動きや配当推移が見られる場合があり、リスク許容度が高い方で高いリターンを望む方向けの銘柄が多い印象です。
③パルプ・紙業界
価格変動リスクが比較的小さいのが強みなのがパルプ・紙業界で、高配当株では王子HDやトーモク辺りが狙い目になります。
日本の製造業は原材料を輸入して加工する事が多いので為替や価格変動リスクが付き纏いますが、王子HDのホームページによると紙の原料の6割が古紙であり国内である程度賄えるのは強みです。
日本で紙の需要は減少傾向にありますが世界では需要が伸びているので、ゆっくりと伸びる成長産業になりそうですね。
まとめ
高配当で業績の良い銘柄を選考すると特定の業種に偏りがちになるため、意識的に他業種の銘柄を組み入れる事が重要になります。
性質の異なる株をお互いにカバーさせ合うことで安定した配当金を受領したいですね。