今年に入ってGAFAMと呼ばれる米国の巨大IT企業群が低迷していて、特にFacebookを運営しているMetaは株価が年初来で70%下落しています。
そうなると、GAFAMが多く含まれているS&P500指数も危ないような気がしますが、米国株は暴落相場や恐慌のような危機を何度も乗り越え成長してきました。
今回はどんな時でもS&P500が発揮する強さについて書いていきます。
①他の企業も優秀だから
S&P500は厳しい基準をクリアしたアメリカの大型企業で構成されている上、時価総額荷重平均でファンドが構成されているので、現在上位のGAFAMが衰退してもその分他の優良株が多く組み込まれます。
実際IT企業の様な企業が不調な時でもUNHやJNJ、PGの様な銘柄が光るので、一部が不調だからと言って指数全体の成長が止まるわけではありません。
②第二第三のGAFAMが登場するから
米国ではいつの時代も技術革新が起こり、一世を風靡したIT企業が数年で没落する事も珍しくありません。
例えばコンピュータ関連で言うと、70年代はIBMのメインフレームと呼ばれる大型機が幅を利かせていましたが、80年代には既にマイクロソフトのOSが登場、90年代以降は多くの会社が開発競争を行いました。
様々な試みを行う中で間違った方向性に進む企業もありますが、現在のGAFAMがIBMの様に一線を退いても激しい競争を勝ち抜いた新鋭の企業が米国経済を支えてくれるでしょう。
③人材の宝庫だから
米国は世界中から優秀な人材が集まりますし、転職や解雇を行いやすい企業文化が育っています。
今年だけでGAFAM全体で数万人の従業員が解雇されましたが、彼らが新たな企業を興したりベンチャー企業を支えるとGAFAMで学んだ経験を他社で活かす事ができます。
人材の流動性の高さは雇用の不安定化に繋がるとの指摘もありますが、1人1人のスキルを高める事で全体の底上げに繋がりそうですね。
まとめ
GAFAMは今年に入って大幅に株価が下落し従業員の大規模な解雇を行うなど、側から見ると米国経済全体が苦しんでいる様に見えます。
ただ米国には成長株以外にも世界をリードする会社が多くあり、人口が増加し続ける先進国というある意味異常な国です。
これから相場が荒れて誰にも読めない状況になるかもしれませんが、20年単位で見るとS&P500は大きく成長していると私は信じています。