私はVYM・HDV・SPYDといった米国の高配当ETFに注目していますが、その中でSPYDは今回のコロナショックで分配金が大きく下がる場面があったこともあり投資しようか悩んでいます。
そこで今回はSPYDと他の資産を組み合わせていき、トータルリターンや投資効率を調べることでSPYDに投資するメリットとデメリットについて調べていきます。
実験に使うETF
実験に使うETFについて軽く解説します。
- VYM:約400の高配当株に分散投資できトータルリターンは最も高いが、分配金利回りが3つの中で1番低い。
- HDV:財務健全性の高い約80の高配当株に投資でき、分配金もそこそこ多いがエネルギーセクターの比重が多い。
- SPYD:配当利回りを重視して約80銘柄に均等に投資でき、分配利回りが高い分景気敏感株やリスクの高いREITを多く含んでいる。
- AGG:約7500の投資適格債券に分散投資できる低リスク低リターンなETF。
3つの高配当ETFのトータルリターン(青がVYM、赤がHDV、黄色がSPYD)
高配当ETFの分配金推移
なお分配金利回りについては2020年の分配金を2021年1月22日現在の株価で割ることで計算し、それぞれの分配金利回りはVYMが3.09%、HDVが4.00%、SPYDが4.73%、AGGが2.15%となっています。
実験のルール
- 実験に使う銘柄は高配当ETFのVYM・HDV・SPYDと債券ETFのAGG
- 実験期間はSPYDが設立された2015年から現在まで
- それぞれのポートフォリオで初年度に10,000$を投資し、トータルリターン、シャープレシオなどを計測する
実験開始
1つ目はSPYD33%、HDV33%、AGG34%のポートフォリオです。(分配金利回り約3.94%)
3つの高配当株を単純に均等に買っただけのものですが、分配金利回りは約4%と高水準になりました。
2つ目はSPYD50%、HDV50%のポートフォリオです。(分配金利回り約4.37%)
SPYDは景気敏感株が多くHDVはディフェンシブ株が多いので、セクターのバランスと高い分配金利回りを両立しています。
3つ目はSPYD25%、HDV25%、AGG50%のポートフォリオです。(分配利回り3.26%)
2つ目のポートフォリオに債券を混ぜたので分配利回りは落ちましたが、それでもVYM1本より利回りが高く、下落耐性もつける事ができました。
まとめ
SPYDは分配金が景気に左右され安く歴史も短いですが、3つ目のポートフォリオのように債券と組み合わせればリスクとリターンを調節する事ができそうです。
個人的にはHDVが好きなのですが、SPYDを買う事で配当収入の大きな増加が見込めるので、実際に投資をしていく中でリスクを取ってキャッシュフローを強化したい時があれば買っていきたいですね。